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ドライブレコーダー取り付け義務化へ? 犯罪抑止と証拠の確保で裁判が変わる

「あおり運転」が重大な事故に結び付くなど社会問題となっており、ドライブレコーダーの取り付けが進んでいます。しかし、2021年8月30日現在、搭載率43%程度に止まっています。犯罪の防止や証拠となるだけでなく、事故の証拠となるので、装置取り付けを義務化することを社会全体で進めるときにきているのでしょう。

証拠が残ることで、犯罪や事故の裁判の様子も変わってくることになるので、個人情報の保護に注意を払って利用したいものです。ドライブレコーダーを搭載することで、あらゆる意味で「自分を守る」ことを考えてみる機会にしたいものです。 ドライブレコーダーを搭載することで、どの様なメリットがあるのか、検証していきましょう。

何のためにドライブレコーダーを搭載するのか?

ドライブレコーダーは、画像を記録することで防犯カメラの役割をします。すなわち「犯罪抑止」と「犯罪の証拠」を残すことで、犯人の検挙に結び付ける役割があります。 もう一つ、ドライブレコーダーの役割は「事故の証拠を残す」ことで、事故に対する責任の「過失割合の査定」に役立つことがあります。元来、事故が起きても証拠が乏しく、当事者の証言だけが手がかりということが普通でした。数々の物的証拠は残るのですが、専門の鑑定人が推測するしかなく、多くの事故はそれほど詳細に調べられず、実態を掴むことがないままに処理されてきました。

事故の責任割合査定を動かす

そのため、事故の「過失責任割合」は保険会社の査定が基準となり、裁判になってもこの基準は絶対の重さがあります。それは保険会社が長年積み上げてきたデータにより、種々の事故の分類の範囲では平均的責任割合となっており、大きく違わないとの判断があるためです。すなわち「言った言わない」の議論と同じで、個別事故について、当事者である加害者や被害者の立場からのそれぞれの言い分を判断しても、証拠は不十分なことが多く、確定した判断が下せないため、これまでは平均値をとってきたと言えるのです。

これは、物損事故など軽微な事故の場合は、警察、検察、裁判所の「時間節約」の意味で適切とも言えるのですが、重大な事故については「軽率な事故処理・判断」と言える事例も出てくることになります。

そのため、ドライブレコーダーの映像から見て「人間では避けきれない状況」でも、被害者の過失責任が問われる場合などが起きています。それは、これまで当事者の証言だけでは判断が付かないことが多くあり、過去の事故の様子から平均して、推定される過失割合で決められてしまうため起きる「真実とのずれ」です。軽い事故の時は、警察も、検察も、裁判所もほとんど検証せずに、保管会社の過去のデータに基づいて裁判でも判断してしまうのです。

例えば、クルマが動いているため、突然飛び出されて避けようがない状況の被害者(運転者)であっても「8:2」などとなり、過失割合を2割ほど背負わされてしまいます。弁護士を付けて裁判で争っても、ドライブレコーダーの記録がないと証拠がないため、過去の判例の似通った事故を参考にして平均値で判断してしまいます。 しかし、これは問題視する機運が高まってくるでしょう。それでも法改正の動きにはなかなかならず、事故処理に対する?時間節約の動きが改善されることは難しいでしょう。

AIにより裁判のありようが変革する

そういった動きが改善されてくるのは、AIによって事故処理がなされるようになると期待が持てるでしょう。しかし、実際の映像を見て「人間に回避は不可能」と判断される事例が多く出てきても、AIが過去の判例を参考とする教育データで判断していれば、判例が踏襲されてしまいます。AIに教育データを与えるときに、判例の修正が必要なのです。

AIの登場は警察の捜査、裁判の在り方などに変化をあたえていくでしょうが、「判例」の見直しが進むのは数十年先でありましょう。 ともあれ、犯罪防止・犯罪の証拠・事故の証拠・過失割合・裁判の変化など、ドライブレコーダーの登場が社会に変革を迫る動きであることは確かです。事実を無視した事故処理をしていく流れを変えるためには、ユーザーがドライブレコーダーをマイカーに搭載していくことが第一歩となるでしょう。

ドライブレコーダーの選び方 どのような機能があるのか?

現在では、様々なドライブレコーダーが発売されています。どのような製品を搭載するのが良いのか? 自分に合った製品を選ぶためのコツを見ていきましょう。いろいろな機能がありますが、コスト面を考慮しなければなりません。クルマの横からの映像も必要ですが、最低限フロント・バックカメラの2方向の撮影機能は確保したいものです。

録画範囲の広さ

製品によってカメラには撮影できる範囲が限定されます。「水平画角」で100°以上がお勧めです。

大枠の種類と特徴をご紹介します。

① フロントカメラタイプ

撮影範囲が前方カメラのみのドライブレコーダーです。メーカーによって撮影できる範囲(特に水平画角)に違いがあるので、出来るだけ広い範囲を撮影できるカメラを推奨します。さらに、録画の画素数が粗いと見にくくなるので、画素数もチェックしましょう。また、カメラは「逆光」や、急な明るさの変化で「白飛び」と呼ばれる現象で映らなくなる範囲があるので、自動調整が効くのかどうかも確かめておくとよいでしょう。

フロントカメラは、フロントガラスの中央付近に取り付けるタイプが多いようです。運転手の視界の妨げにならないところに取り付けましょう。このタイプはフロントのみの撮影範囲であることを考慮して、もしあおり運転などに遭遇したときはスマホなどの撮影も加味してください。

事前に同乗者と、「あおり運転」などに遭遇した時はスマホのカメラなどで撮影し、警察に連絡を取ることなどを打ち合わせしておくことも重要です。また一人で運転している時こそ、警察への連絡がすぐに取れる準備をしておくことが重要です。

② 前後2カメラタイプ

前のカメラに加え後ろにもカメラを取り付ける2カメラで撮影、保存してくれるタイプです。これは、後ろからあおってくるクルマがあった時は証拠として残るので、予算の都合がつくのであれば、出来る限り後ろにもカメラのある2カメラタイプを付けましょう。犯罪の経緯を残すに有効です。

前方だけの撮影では、どうしても後ろから接近してくるクルマを撮影できないので、出来ることならリアカメラを取り付けることをお勧めします。

③ 360°カメラタイプ

360°の動画が取れるカメラです。このタイプは、サイドからの接触事故なども撮影できるので安心です。また、車内も撮影できるので、内部での出来事も記録できます。これを嫌うのであれば2カメラタイプまでにしておきましょう。 魚眼レンズを使用しているため、ソフトで画像を編集して見ることができるのが普通です。

記録画素数による鮮明さ

画素数によって、遠くのナンバープレートのナンバーが読み取れるのか、読み取れないのかが決まるので、ある程度画素数の高いドライブレコーダーを搭載しましょう。フルHDで約200万画素以上を選ぶのが良いでしょう。また、明るい部分が抜けてしまう「白飛び」を起こすことがあるので、画像補正の付いたカメラを選びましょう。

ナイトビジョン(夜間機能)付き

夜間では光が少なくなり、人物撮影のようにライトをつけることもできないため、少ない光でも撮影できる夜間機能付きがお勧めです。夜間機能があれば、暗い夜道でも、昼間のようにとはいきませんが、鮮明に記録することが出来ます。

駐車監視機能付きもある

駐車中に盗まれる、傷を付けられるなどいたずらされる、当て逃げされる、なども起こります。これらも記録しておければ検挙に繋がります。

機能については3タイプがあります。

① 常時録画

駐車中は常に録画する。録画できる最大時間もチェックしておきましょう。通常、最大録画時間を過ぎると、ループして、前の録画を消して上書きしてしまいます。駐車時間が長い場合には注意が必要です。

衝撃検知(Gセンサー)

車体に衝撃が加えられたとき録画する。

傷つけられる、ペンキをかけられるなどでは起動しない可能性があるので、よく確かめましょう。

動体検知

人や車の動きを検知して録画を開始する。

通りの激しいところでは、常時起動してしまうので、使い勝手を考えて選びましょう。

 GPS機能

GPSの位置情報によって、録画された位置を同時に記録する機能です。突然犯罪に巻き込まれた時などは、正確な位置が分からない時もあります。GPSで自動的に記録してくれるので、証拠として正確なものとなります。出来れば装備しておきたい機能です。

運転支援機能

最近のクルマには運転支援装置が付けられていることが多いですが、この装置がないクルマの場合は、運転支援機能のあるドライブレコーダーが多少のことは補助してくれるので便利でしょう。ただし、機能するかどうかは自動車メーカーが全ての車種で確認出来ている訳ではありません。機能と仕組みを確認して、自車でどれほどの機能が発揮できるのかは確かめておくことです。

運転支援機能は、必ずセンサーと連動して機能しています。ドライブレコーダーの機能ではGPSとの連動、あるいは加速センサーと連動しているのか、画像で判断しているのかなどをよく理解しておくと、ドライブレコーダーの運転支援システムの機能の限界が分かります。過信しないことです。

確認モニター

ドライブレコーダーに記録された映像を確認するのに、パソコンやスマホなどの利用が一般的ですが、モニターを備えたタイプもあります。これが必要かは判断が分かれる機能です。

以上、ご紹介した機能だけでなくたくさんの機能があり、日々増えてきていますので、よく確かめて搭載したいものです。

この記事を書いた人

渡辺
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