ハスラーJスタイル(HUSTLER J STYLE)は、2020年に登場したスズキの軽自動車です。
スズキの人気車種・ハスラー(HUSTLER)の派生シリーズになります。
ハスラーは「クロスオーバーSUV」と呼ばれる人気のジャンルで、軽自動車の「ハイトワゴン」スタイルにワイルドな「SUV」」を融合させた車種です。
そんなJスタイルやハスラーのライバルになるのが、ダイハツのタフト(TAFT)。
しかしハスラーJスタイル、ハスラー、タフトは、同じジャンルの車種だけに違いがわかりにくいです。
そこでJスタイル、ハスラー、タフトを徹底比較してみました。 ぜひ、車選びの際の参考にしてみてください。
なお、比較は2021年8月現在の情報にもとづいています。
目次
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトの特徴
まずは、3車種の特徴・概要から見ていきます。
ハスラーJスタイルの概要
ハスラーJスタイルは、スズキが製造するクロスオーバーSUVの軽自動車です。
人気の同社・ハスラーの特別仕様車として、2020年11月に登場しました。
Jスタイルは、ハスラーのグレードのうち上位にあたる「ハイブリッドX」と「ハイブリッドX ターボ」の2グレードをベースにし、それぞれ2WDと4WDが設定されています。 価格帯は159万〜182万です。
Jスタイルがハスラーと違う点を挙げると、おもに以下のとおり。
- フロントまわりの外観がメッキパーツになっている
- ドアハンドルがメッキパーツになっている
- ルーフレールが標準装備
- 内装色がクールで落ち着いた雰囲気のものになる
- ガラスはUV&IRカットガラスを採用
- ボディーカラーの種類が異なる
- グレードは「ハイブリッドX」と「ハイブリッドX ターボ」の2種類のみ
ハスラーをよりスタイリッシュでクールにした、特別なハスラーがJスタイルです。
ハスラーの概要
ハスラーは、スズキのクロスオーバーSUVの人気軽自動車です。
2014年に初代モデルが登場しました。
スズキの代表的な車種のひとつ・ワゴンRをベースにしています。
「アクティブなライフスタイルに似合う軽クロスオーバー」をコンセプトにし、アウトドアなどのレジャーを趣味にする人をターゲットにしました。
2019年12月に2代目へのフルモデルチェンジを実施しています。
ハスラーのグレードは、以下の4種類。
● ハイブリッドX
● ハイブリッドX ターボ
● ハイブリッドG
● ハイブリッドG ターボ
いずれも2WDと4WDが設定されています。
価格帯は151万円〜179万円です。
なおJスタイルはハスラーの上位2グレードをベースにしているため、以降の比較では、ハスラーの上位2グレード「ハイブリッドX」「ハイブリッドX ターボ」のみで紹介していきます。
タフトの概要
タフトは、ダイハツが製造しているクロスオーバーSUVの軽自動車です。
実は、タフトはかつて1974年から1984年までつくられていたのです。
このときはジープタイプの小型四駆車でした。
その後、2020年6月にクロスオーバーSUVの軽自動車として登場します。
とはいえ、1974年に発売されたタフトとはまったく異なるものなので、名称を引き継いだこと以外は別の車と考えていいでしょう。
タフトは「ジブン、オープン、青空SUV」をキャッチフレーズにしていて、アウトドアなどのレジャー向けの車として開発されています。
タフトのグレードは、以下のとおりです。
- 特別仕様車 Gターボ ・クロム ベンチャー
- Gターボ
- 特別仕様車 G ・クロム ベンチャー
- G
- Xターボ
- X
いずれも2WDと4WDが設定されています。
価格帯は135万円〜179万円です。 なおJスタイルに合わせ、以降の比較では、上位グレード「特別仕様車 Gターボ ・クロム ベンチャー」「Gターボ」「特別仕様車 G ・クロム ベンチャー」「G」を紹介していきます。
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトをシートアレンジで比較
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトは3車種ともアウトドアといってレジャー向けの車です。
そこで重要なのが、シートアレンジ。
3車種のシートアレンジを比較してみます。
なお3車種共通のポイントとして、荷室の水拭きができて簡単に汚れが落とせるようになっています。
また荷室の収納が豊富なのもポイント。
レジャー向けのクロスオーバーSUVならではの特徴です。
ハスラーJスタイルのシートアレンジ
Jスタイルは、後席が最大160mmスライドできるのが特徴です。
後席をめいっぱい前にすれば、荷室の奥行を広げられます。
普段の荷室の奥行は280mmですが、後席スライドによって最大で奥行が445mmまで拡大。 なお、後席を最大まで前にスライドさせても、後席に人が座れます。
さらに全席・後席をすべて倒したフルフラット状態にすれば、車中泊も可能です。 またタフトの全高1630mmに比べ、Jスタイルは全高1680mmと高く、室内空間に余裕があります。
ハスラーのシートアレンジ
ハスラーも、Jスタイル同様のシートアレンジが可能です。
後席スライド機構も搭載し、荷室の拡大やフルフラットによる車中泊など、レジャーに便利なシートアレンジになっています。
タフトのシートアレンジ
タフトは、後席の前後スライド機構がありません。
タフトの後席の背もたれを前に倒すと、座面も連動して下がるようになっています。
荷室奥行は、370mm固定。
フルフラットには対応しておらず、後席を前に倒した状態でも大人が快適に横になれないので、タフトは車中泊に不向きです。
シートアレンジ、荷室の使い勝手などではJスタイルやハスラーに比べると、タフトは少し見劣りしてしまいます。 なお、その分タフトのシートは座り心地がよいです。
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトを安全運転支援システムや装備で比較
毎年進化を続けている、安全運転支援システム。
いまや安全運転支援システムも、車選びの重要なポイントのひとつになりました。 そこでハスラーJスタイル、ハスラー、タフトの3車種の安全運転支援システムを比較してみます。
システム | ハスラーJスタイル | ハスラー | タフト |
アダプティブ・クルーズ・コントロール | ○ | ○ | ○ Gターボは標準 Gはオプション |
車線逸脱抑制機能 | ○ | ○ | ○ |
車線逸脱警報機能 | ○ | ○ | ○ |
ふらつき警報機能 | ○ | ○ | ○ |
先行車発進お知らせ機能 | ○ | ○ | ○ |
標識認識機能 | ○ | ○ | ○ |
ハイビームアシスト | ○ | ○ | ○ |
全方位モニター | ○ オプション | ○ オプション | ○ オプション |
駐車支援システム | ○ オプション | ○ オプション | ○ オプション |
衝突警報機能 | ○ | ○ | ○ |
衝突被害軽減ブレーキ機能 | ○ | ○ | ○ |
後退時ブレーキサポート | ○ | ○ | ○ |
誤発進抑制機能 | ○ | ○ | ○ |
後方誤発進抑制機能 | ○ | ○ | ○ |
3車種とも、ほぼ同じ安全運転支援システムを搭載しています。
またJスタイルとハスラーも、ほぼ同じです。
なおハスラーでアダプティブ・クルーズ・コントロールがついているのは「HYBRID Xターボ」と「HYBRID Gターボ」2グレードのみになります。 またタフトでは、Gターボにはアダプティブ・クルーズ・コントロールが標準搭載ですが、Gはオプションです。
安全運転支援システムではほぼ互角ですが、安全運転支援システム以外で運転に関わる装備に違いがあります。
たとえばパーキングブレーキは、Jスタイルとハスラーが従来型の足踏み式に対し、タフトは電子式パーキングブレーキを採用。
さらに、運転以外の装備もタフトは充実しています。
サンルーフを全グレードに装備し、スマートフォンなどと連携できる「ダイハツコネクト」、車内Wi-Fiを完備するなど便利な機能や装備が多いです。 そのため運転装備の充実度では、タフトがリードしています。
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトを燃費で比較
車を選ぶとき、燃費はどれくらいなのか気になるところ。
ハスラーJスタイル、ハスラー、タフトの燃費はどれくらいなのか比較してみました。
燃費の測定方式は、WLTCモードです。 【ターボ車2WD】
車種 | グレード | 燃費 |
ハスラーJスタイル | ハイブリッドXターボ | 22.6km/l |
ハスラー | ハイブリッドXターボ | 22.6km/l |
タフト | 特別仕様車 Gターボ ・クロム ベンチャー Gターボ | 20.2km/l 20.2km/l |
【ターボ車4WD】
車種 | グレード | 燃費 |
ハスラーJスタイル | ハイブリッドXターボ | 20.8km/l |
ハスラー | ハイブリッドXターボ | 20.8km/l |
タフト | 特別仕様車 Gターボ ・クロム ベンチャー Gターボ | 19.6km/l 19.6km/l |
【NA車2WD】
車種 | グレード | 燃費 |
ハスラーJスタイル | ハイブリッドX | 25km/l |
ハスラー | ハイブリッド | 25km/l |
タフト | 特別仕様車 G ・クロム ベンチャー G | 20.5km/l 20.5km/l |
【NA車4WD】
車種 | グレード | 燃費 |
ハスラーJスタイル | ハイブリッドX | 23.4km/l |
ハスラー | ハイブリッド | 23.4km/l |
タフト | 特別仕様車 G ・クロム ベンチャー G | 19.7km/l 19.7km/l |
ハスラーJスタイルとハスラーが、タフトに比べると燃費がよい結果となりました。 Jスタイルとハスラーでは、燃費に差はありません。
まとめ
人気のクロスオーバーSUVの軽自動車・ハスラーJスタイルと、ハスラー、タフトを比較してみました。
ポイントをまとめてみると、 以下のとおりです。
- シートアレンジの豊富さや車中泊ならハスラーJスタイルかハスラー
- 安全運転支援システムはどれもほぼ同等だが、電子パーキングブレーキ搭載のタフトが一歩リード
- 装備の充実度ならタフト
- 燃費のよさならハスラーJスタイルかハスラー
- クールでスタイリッシュの外観が好みならハスラーJスタイル
ハスラーJスタイルと、ハスラー、タフトのどれがいいか迷ったとき、ぜひ参考にしてください。
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