「人気のBOXタイプの軽自動車が欲しい」
「どれも見た目同じだけど何がちがうの?」
車を購入する際、このように悩まれていませんか?
軽自動車で人気の車種は、ホンダ「NBOX」と、スズキ「スペーシア」です。
どちらも背が高く、後席両側にスライドドアが付いたBOXタイプの軽自動車となります。2020年度(2020年4月~2021年3月)の軽自動車売上販売台数でNBOXが1位、スペーシアが2位に輝くほど人気です。その人気の理由はどこにあるのでしょうか。 当記事では、NBOXとスペーシアを4つのポイントで比較して違いを分析します。違いを理解することであなたがNBOXとスペーシアどちらの軽自動車を選ぶべきかを解説していくので、ぜひ最後までご覧ください。
目次
NBOXとスペーシアを比較するポイントとは?
NBOXとスペーシアを比較するポイントは、以下の4つです。
- 室内の広さ
- 安全性能
- 燃費
- 内外装
人気の理由でもあるポイント4つをよく比較して、自分のライフスタイルに合った車を選びましょう。
比較ポイント①「室内の広さ」
BOXタイプの最大のメリットは室内空間の広さです。背が高いことやスライドドアの搭載で車内を広く取ることができ、乗り降りのしやすさ、使い勝手の良さが人気となっています。
NBOXとスペーシアのボディサイズは、長さ・幅は一緒、高さはNBOXの方が5mm高いだけでほぼ変わりません。では室内の寸法はどうでしょう。室内高が10mm上回ったスペーシアに対し、室内長・室内幅・荷室の床から地上までの高さはNBOXの方が勝っています。
NBOXとスペーシアは室内寸法(単位はmm)
NBOX | スペーシア | 差異 | |
室内長 | 2,240 | 2,155 | 85 |
室内幅 | 1,350 | 1,345 | 5 |
室内高 | 1,400 | 1,410 | 10 |
荷室床面地上高 | 470 | 510 | 40 |
広い室内空間は、シートアレンジを駆使すると次のような活用ができます。
- 車中泊
- 高さのある荷物の乗せ降ろし
- 長尺物が積める
- 自転車の乗せ降ろし(27インチ自転車も楽に積載)
- チャイルドシートに乗せる子供の乗せ降ろしを楽にできる
両者ともほぼ同じシートアレンジができるので、ライフスタイルに合わせた室内空間を楽しめます。
ただ、NBOXにしかできないアレンジがあります。それは後部座席の跳ね上げと、助手席をスライドできることです。装備はグレードによりますが、後部座席を跳ね上げて大きい背のある荷物を積み込むことや、助手席を前後自由にスライドできるので例えば後部座席にいる子供に手が届きやすくなって便利になります。 ボディサイズがほぼ一緒でも、室内の広さとシートアレンジの独自性は、NBOXの方が優れています。
比較ポイント②「安全性能」
NBOXとスペーシアの安全性能は表の通りです。(〇は標準装備)
安全機能 | NBOX (ホンダセンシング) | スペーシア (スズキセーフティサポート) |
ぶつからない (衝突軽減ブレーキ) | 〇 | 〇 |
飛び出さない (誤発進抑制機能) | 〇 | 〇 |
歩行者に配慮 (歩行者事故低減ステアリング) | 〇 | × |
はみ出さない (路外逸脱抑制機能) | 〇 | × (警報のみ) |
適切な車間距離を保つ (アダプティブクルーズコントロール) | 〇 | メーカーオプション |
不意の交代を防ぐ (後方誤発進抑制機能) | 〇 | × (警報のみ) |
発進をお知らせ (先行車発進のお知らせ機能) | 〇 | 〇 |
見逃さない (標識認識機能) | 〇 | メーカーオプション |
不意の交代を防ぐ (後方誤発進抑制機能) | 〇 | 〇 |
良好な視界確保の (オートハイビーム) | 〇 | 〇 |
後ろにもぶつからない (後退時ブレーキサポート) | × | 〇 ※軽では初採用 |
見えない場所を映し出す (全方位モニター用カメラ) | × | メーカーオプション |
欲しい情報をフロントガラスに映す (ヘッドアップディスプレイ) | × | メーカーオプション |
NBOXにはホンダの先進技術「ホンダセンシング」という10個の安全運転支援システムが搭載されています。全グレードに標準装備されているので、初心者の方はもちろん、お子様のいるご家庭など、どなたが購入されても安心できるポイントです。
スペーシアの安全装備は、基本安全・予防安全「スズキセーフティサポート」・衝突安全という3つの安全がテーマとなっています。標準装備の機能もありますがグレードやオプションで追加する機能がほとんどのため、購入する際ネックになるでしょう。 安全性能としては、両者とも軽自動車に搭載するには十分過ぎるほどの機能性です。しかし、全グレードに標準で安全装備が付くNBOXの方がお得感があります。
比較ポイント③「燃費」
車種別の燃料消費率
燃費 | NBOX | スペーシア |
※JC08モード(カタログ値) | 23.4~27.0km/L | 26.4~30.0km/L |
※JC08モードとは、1リットルの燃料で何キロメートル走行できるかをいくつかの自動車の走行パターンから測定する燃費測定方法の一つで、日本独自の検査基準です。
燃費はカタログ値で言えばスペーシアが上回ります。しかし、使用環境や運転方法によって変わる実燃費の方が気になるところですよね。
実燃費を調べる方法として「e実燃費」というサイトがあります。e実燃費とは、ユーザーがガソリンのレシートを撮影・投稿するだけで愛車の燃費がわかるサイトで、燃費ランキングで自分の順位や車種別の順位が確認できます。
e実燃費によると、NBOXが16.64km/Lに対し、スペーシアは17.50km/Lでスペーシアが実燃費でも上回っていることがわかりました。
スペーシアには全車種に「マイルドハイブリッド」が搭載されていて、モーターでエンジンをアシストすることで、ガソリン消費を抑えています。
NBOXは、ホンダの独自技術「i-VTECエンジン」搭載により低燃費を実現しています。i-VTECとは、食事に例えると、大盛と小盛の切り替えをするシステムと、食事の時間を調整し、一番おなかが空いている時に食事を提供するシステムを組み合わせたシステムのことです。 どちらもコンパクトカーのガソリン車とほぼ変わらないほど低燃費の車ではありますが、カタログ値も実燃費もスペーシアの方がランニングコストの点で有利です。
比較ポイント④「内外装」
NBOXはカスタムと合わせて2種類、スペーシアは3種類あり、それぞれ外観や内装も違います。違いを比較するために表にまとめました。
NBOX | NBOX カスタム | スペーシア | スペーシアカスタム | スペーシア ギア | |
外装デザイン | シンプル。男性も意識した凛々しく上品な印象。 | メッキを多く使用しているフロントグリル。スタイリッシュでクールな印象。 | シンプル。女性受けするかわいらしい印象。スーツケースがモチーフ。 | 存在感があるフロントマスク。と印象。メッキを多く使用し高級感がある。 | SUV風。ライトやバンパー部分の樹脂が車体色と合わさるとかわいくもかっこよくもなる印象。 |
車体色数 | 11 | 9 | 13 | 11 | 9 |
ヘッドライトの形 | 丸目 | 切れ長でスマート。 | 四角 | 切れ長でスマート | 丸目 |
内装色 | アイボリー×ブラウン。ニット素材の布シート。上品で落ち着きのあるデザイン。 | ブラック基調。シートはグレードによりニット素材かレザー調。光沢感のあるインパネガーニッュで全体的に高級感がある。 | ベージュで統一されていて親しみやすい。布シート。グレードによってブラックも選択可。 | ブラック基調。布シートだがグレードで一部レザー調でステッチが赤で上質感がある。 | ブラック基調。前席撥水加工仕様。アウトドアの頼もしい味方。オレンジステッチがアクティブな印象。 |
NBOXの特徴 | スペーシアの特徴 |
(スペーシアよりも)荷室が大容量360° すべての窓でUV約99%とIR(赤外線)カット機能を全NBOX装備(スペーシアはグレード別、フロント・フロントドアガラスのみ)LEDヘッドライト全NBOX装備紙パックも置けるドリンクホルダー | 天井に付いたスリムサーキュレーターで車内の温度差をなくす荷室側から後部座席を簡単にスライドできる助手席座面に備えるシートアンダーボックスで無駄なスペースも上手に活用後席両側パワースライドドア全スペーシア標準装備 |
グレードの数はNBOX13種類、スペーシアは8種類です。これに標準・カスタム、スペーシアの場合「ギア」というモデルも選べます。内外装は標準装備なのか、オプションなのか、多種多様で悩みますが、比較を怠らずに自分の生活スタイルに合った車を選びましょう。
NBOXが向いているのは安全性重視な人
NBOXは、安全性を重視した人におすすめの車です。
NBOXにもスペーシアにも共通した安全機能はありますが、性能が違います。「車線維持支援システム」は、車が車線をはみ出そうになった時に警報で知らせてくれるシステムですが、NBOXはさらにハンドルを自動で戻してくれる機能が付いています。
また、N-BOXは衝突安全性能にも優れています。平成29年度自動車アセスメント(国土交通省と自動車事故対策機構による自動車の安全性能の試験・評価)で最高評価の星5つを獲得しています。(この時スペーシアは星4つ)
このように、より安心・安全に運転を支援してくれる車がNBOXです。
初めて車を買う初心者の人や子供がいるファミリー、運転が苦手な人、毎日運転する人 など、運転に不安を抱える人や運転に慣れている人にもNBOXはおすすめです。
スペーシアが向いているのは燃費重視な人
スペーシアは、燃費を気にする人におすすめの車です。 実燃費も良いスペーシアにはマイルドハイブリッドが搭載されていて、いつも通りの運転でいつのまにか電気が貯まり、モーターの力でエンジンをアシストしてくれるので低燃費に繋がります。モーターの力で加速もアシストしてくれるので、街乗りだけでなく遠出しても活躍してくれるでしょう。
まとめ
同じBOXタイプの大人気軽自動車であるNBOXとスペーシアは、比較してみると一長一短ではありますがNBOXの方が機能面で上回っている印象です。売上販売台数1位と2位の差は、使い勝手の良さと、高水準の安全性能が標準で付いているかどうかにあります。
色や形の好みは人それぞれですが、自分のライフスタイルに合った車を見極めて快適なカーライフを送りましょう。 安全性を重視する人はNBOX、燃費重視の人はスペーシアがおすすめです。
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